家事按分の計算(家賃・電気代・通信費は何%を経費にできる?)
自宅で仕事をする個人事業主・フリーランスが、家賃や電気代・インターネット代などのうち、仕事に使った割合の分だけを必要経費にするための計算です。月額と割合を入れると、1年で経費にできる額を出します。家賃の割合は、仕事の部屋の広さと使う時間からも出せます。
家賃の割合を広さと時間から出す
経費にできる条件
- 家賃・水道光熱費・通信費のように、生活と仕事の両方に使う費用(家事関連費)は、原則として経費になりません。仕事に直接必要だった部分を、取引の記録などで明らかに区分できる場合に、その区分できる金額だけが経費になります。
- 割合に法律で決まった数字はありません。面積・時間・距離・使用量など、説明できる根拠で決め、計算のメモを残しておきます。
- 白色申告の人は、仕事に使う部分がおもな部分(おおむね半分を超える)であることなどが目安とされます。青色申告の人は、仕事に直接必要だったことが明らかな部分なら、半分以下でも経費にできます。
- 持ち家の場合は家賃ではなく、建物の減価償却費・固定資産税・住宅ローンの利息などを按分します(ローンの元本は経費になりません)。
計算のしかた
- 経費にできる額 = 1年の支払い(月額 × 12か月)× 仕事の割合
- 家賃の割合 = 仕事の部屋の広さ ÷ 家全体の広さ(× 仕事に使う時間 ÷ 家にいる時間)
例: 家賃が月8万円で、50㎡のうち10㎡の部屋を仕事だけに使うなら、割合は 10 ÷ 50 = 20% で、1年で 80,000円 × 12 × 20% = 192,000円が経費です。リビングの8㎡(家全体40㎡)を、家にいる16時間のうち8時間仕事に使うなら、8 ÷ 40 × 8 ÷ 16 = 10% です。
経費が増えると所得が下がり、所得税・住民税・国民健康保険料が減ります。青色申告の控除は青色申告特別控除で減る税金、個人事業税は個人事業税の計算、副業の税金は副業の確定申告と税金で計算できます。
よくある質問
家賃は何%まで経費にできる?
決まった上限はありません。仕事の部屋の広さ(÷ 家全体)や使う時間など、説明できる根拠で割合を決めます。仕事だけに使う部屋がないときは、時間もかけ合わせて小さめに決めるのが一般的です。
白色申告でも按分できる?
できます。ただし白色申告では、仕事に使う部分がおもな部分(おおむね半分を超える)であることなどが目安とされます。青色申告なら、仕事に直接必要だったことが明らかな部分は半分以下でも経費にできます。
按分の根拠は何を残せばいい?
間取り図と仕事の部屋の広さ、仕事をする時間の記録、携帯電話の明細など、割合の計算に使ったものを残しておきます。
出典: 所得税法 第45条第1項第1号(家事上の経費)、所得税法施行令 第96条(家事関連費)、国税庁「No.2210 やさしい必要経費の知識」(2026年11月1日確認)。割合の決め方は一般的な考え方の例で、税務署の判断を保証するものではありません。